基本情報

「比較級・最上級」を使った表現は、形容詞や副詞で表現される内容について、他と比べた場合の程度の違いを表現する言い方です。

使い方

「比較級/最上級」を使った表現は、形容詞、副詞の語尾に「er/est」、または形容詞、副詞の前に「more/most」を付けます。 音節が1つの単語は「er/est」、音節が3つの単語は「more/most」、音節が2つのものは単語によって異なります。 例えば「important」では「im」「por」「tant」の3音節に分かれるので「more important」となります。 音節が分からない場合は、短い単語は「er/est」、長い単語は「more/most」のつく傾向にあると覚えておきましょう。

音節の詳細についてはこちらを参照

ただし、これには例外があり、現在分詞や過去分詞由来の形容詞は前に「more」や「most」を付ける必要があります。

例えば「tired」は音節が1つだが、現在分詞/過去分詞由来の形容詞のため以下のように変化する。
疲れた:tired – more tired – most tired

比較級を使った表現

比較文では、「than」を伴って文を作成することが多くあります。

あなたは私よりも背が高い。
You are taller than I.
You are taller than I am.
You are taller than me.

これらの表現はいずれも正解で、 「than = 接続詞」と捉えれば、主格が続く「than I」「than I am」が正しく、 「than = 前置詞」と捉えれば、目的格が続く「than me」が正しくなります。 ちなみに「than I」「than I am」とするのは、以下のように英文を作るからです。

「You are tall.」と
「I am tall.」との比較なので
「You are taller than I am taller.」であり「am taller」を省略して
→「You are taller than I.」となります。
または「taller」だけを省略して
→「You are taller than I am.」とします。


天候など表す場合は少し複雑になりますが、同様の考え方で対応が可能です。

今日は昨日よりも暑い。
→「It is hot today.」than「It was hot yesterday.」
→「It was hot」を省略し「hot→hotter」に変える
→「It is hotter today than yesterday.」

ここで「tall → taller」「hot → hotter」となるのは「tall」「hot」自身を比べているからです。 次の例を見てみましょう。

彼女は美しいと言うよりも可愛い
She is more pretty than beautiful.

この例では「pretty」と「beautiful」を比べているのであって、「pretty」自身を比べているのではないため 「prettier」ではなく「more pretty」という表現になります。

ちなみに「同一人物の性質や要素を比較する時はmore+原級」というのは間違いです。 以下の例のように登場人物は「彼女一人」でも「prettier」を使います。

彼女はショートよりロングの方が可愛く見える
She looks prettier with long hair than with short hair.

これも分解してみるとわかります。

①「She looks pretty with long hair.」
②「She looks pretty with short hair.」
→「pretty」と「pretty」を比較しているので「prettier」となる

最上級を使った表現

一番を表す場合には最上級を使って表現することができます。 最上級の基本的な形は「the 形容詞・副詞 + est」または「the most 形容詞・副詞」です。 最上級の文では、比較する範囲や対象を「in + 名詞」や「of + 名詞」などで表します。 「in」は「in the school」「in my class」「in the world」のように「集団を表す単数名詞」に使います。 「of」は「of the three」「of the girls」「of all things」のように「同じ種類の複数名詞」に使います。

He is the tallest in his class
彼はクラスの中で一番背が高い
He runs the fastest of his brothers
彼は兄弟の中で一番はやく走る

ここで、形容詞の最上級には前に「the」をつけますが、副詞の最上級の前の「the」は省略することが可能です。

品詞についてはこちらを参照

○ she practices the hardest of us all
○ she practices hardest of us all
私達みんなの中で、彼女が一番一生懸命練習をします。

また、通常、「複数」と比べて一番という比較文になるため「the」をつけますが、 比較対象が自分の中だけで完結する場合には「the」はつけません。

I am happiest when I am with her.
私は彼女と一緒にいる時が最も幸せです。
This point is deepest in this lake.
この湖の中で、この地点が最も深い。

「as ~ as」を使った表現

「A is as (原級) as B」には「AはBと同じくらい〜だ」という意味があります。 この後ろの「as」も接続詞であるため以降の文が省略された形が使われます。

I am as tall as you are tall.
 ↓
I am as tall as you.

比較級・最上級で不規則な変化をする形容詞

「比較級や最上級」にすると、以下のように不規則な変化をする形容詞があります。

good -> better -> best
well -> better -> best
bad -> worse -> worst
ill -> worse -> worst
many -> more -> most
much -> more -> most

意味によって不規則な変化をする形容詞

「比較級や最上級」にすると、意味によっては不規則な変化をする形容詞があります。

little -> less -> least(量が少ない)
little -> littler -> littlest(数が少ない)
late -> later -> latest(時間が遅い)
late -> latter -> last(順番が遅い)
old -> older -> oldest(古い)
old -> elder -> eldest(兄弟で年齢が上)
far -> farther -> farthest(距離が遠い)
far -> further -> furthest(程度が長い)



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